悲惨な交通事故、悲しみのやり場は?

これは10年前に体験した交通死亡事故の話です。
当時、高校を卒業し短大に通っていた私。免許を取得し、片道2時間かけ、短大に通っていました。
短大で仲良くなった子が1人暮らしを始めたというので遊びに行きました。帰りが深夜になってしまったので、「泊まって行ったら?」と言われたのですが、翌日は土曜日、アルバイトが朝10時から入っていたので、帰宅する事にしました。
友人宅を出たのは深夜0時半過ぎ。さすがに道は空いてました。1時間くらい経ち、ようやく地元にさしかかる隣の市に入ると、パトカーや救急車、レッカー車が行き交う様に…。

そのまま車を走らせると、片側通行で、警察官の人が交通整理をしていました。ふとみると、トラックのフロントの下に黒い乗用車が潜り込んでいる様子が目に入りました。事故か…、と思い、そのまま帰宅。
翌日、高校時代の親友から何度も着信があり、バイト後かけると、昨夜見た事故車の件は私が大好きだった男の先輩の事故だったとのこと…。詳細は分からないというので、私の担任だった先生に電話をして、話を聞くと、事故は間違いない、そして、怪我などではなく、即死だったとのことでした。保冷車との正面衝突。あの時、私が見た車が、まさに先輩の車だったのです。
パッと見でしたが、乗用車のフロント部分は完全に保冷車の下。屋根ははぎ取られたような感じでした。
後々聞いた話によると、ブレーキ痕がなかったようなので、居眠りによる事故ではないかと…。
先輩は卒業前に、私に「親にも沢山迷惑かけたから、卒業したら、板前になって安心させたいんだ。」と言っていました。そう、先輩は相当なやんちゃ、元ヤンだったそうです。でも、気持ちを入れ替えて、親に恩返しをしたいと、動き出した矢先…。どうして。

多分、本人も自分が亡くなった事を理解していないのではないでしょうか。ましてや、親御さんにとったら、なんで?なんで?の言葉しかないと思います。友人達もそうでしょう。自動車事故は、本人は勿論、周りの人達をも不幸のドン底に落とすのです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加